『イザベルと天使』
ティエリー・マニエ 作
ゲオルグ・ハレンスレーベン 絵
石津ちひろ 訳
こぶたのイザベルと天使の男の子のかわいい恋のおはなし
家では無精者のイザベルですが、毎日美術館に通っています。
なぜなら、、美術館の一枚の絵の中にいる「天使の男の子」に
恋をしたからです。
あるとき、イザベルの想いが通じて、天使が絵から降りてきました。
イザベルと天使は誰にも見つからないようにこっそり、
美術館の中をお散歩します。
天使があたしにきいた
「ねえイザべル。どうして女神をみようとしないの?」
だからあたし、ちょっぴりすねてこたえた
「だって女神さまはあたしよりずっときれいなんだもの
あたしが会いたいのは女神様じゃなくてあなたなの!」
すると天使が少しかおをあからめて、あたしの鼻にキス
してくれた。
語り口調、かわいい字体、油絵の微妙な色合いが、
女の子らしくって気持ちが伝わります。
ずっと天使といたいと思ったイザベルはどうしたと思いますか、、、
美術館の警備員になったのですよ。